入院中のこと その3

  • 11月16日(木曜日)

朝晩点滴を入れて、ひたすら静かにして回復を待つだけの生活です。
夜の睡眠も少しずつ起きる間隔が伸びているようで、寝ている感じがします。
相変らず熱は下がらず、昼間は一日氷枕でした。けっこう寝てたと思います。
動かなければ痛くないので、ベッド脇の窓辺の椅子に座って本を読んでました。
およめさんご推薦の「パリ左岸のピアノ工房」*1・・確かに面白かった。

・・ピアノの話だけれど、僕は全く別に大学時代〜就職後埼玉の事業所にいた時にに暇があると通っていた関宿の日本ゼーゲルの修理工場を思い出してました。
当時、他に直せるところがなくて、日本中から壊れたプラスチック機がここに運び込まれて、修理されていくのです。
確かあの時に工場でやってらっしゃった方(あえて名前は伏せますが)も、そこを離れた後自転車に凝っていたと思ったなぁ。たまに江戸川の土手のサイクリングロードから下りてきてそのいでたちにびっくりしたことがあったから。・・まさか自分もはまるとは思わなかったけれど。

今日、明日の回診は他の先生なので、回診も傷をみて消毒して絆創膏をはるだけ。でもお医者さん同士の雑談はものめずらしくて面白いですね。
この日までは傷も痛いし、熱で頭がぼーっとしているし、特に移植のため骨を採った右の腰骨の所が動くたびに痛くて、ベッドに起き臥せする度に悶絶してました。僕は本当に来週から社会復帰できるのだろうか、とかなり弱気になっていました。とは言うものの、会社へ連絡をする気力すらなくじーっと息を潜めていました。
(つづく)

*1:

パリ左岸のピアノ工房 (新潮クレスト・ブックス)

パリ左岸のピアノ工房 (新潮クレスト・ブックス)