ベートーヴェンの最後の3つのソナタ

紀尾井ホールであった、小菅優のリサイタルに行ってきました。ベートーヴェンピアノソナタ全曲演奏会の最後の回、最後の3つのソナタです。
一昨年からこの演奏会を聴きに来ています。その前の年に水戸で小菅さんのピアノを聴いたのがきっかけで。
毎回何か自分で事件やそれに近い事があった時で、聴きに行くことで慰められたり心の内を逆にさらけだされたりして印象に残っている演奏会です。今回はなにもなさそうだけれど・・。
席はこんな感じの所↓、今回はほぼ満席。休日で始まりも早いからかな?それとも演目?。

僕はベートーヴェンの最後の3つのソナタはとても大好きで、愛聴盤はこれ↓。

アファナシエフ人見記念講堂でのライブ盤です。これが僕の今の基準。
どちらかというと小菅さんとは違う演奏です。
アファナシエフはテンポは遅く、早く弾く所はすこしたどたどしく堅実に、それでいて優しい音ですが、小菅さんのピアノは僕の印象はよく考えて練られた演奏で、テンポも強弱も揺らし方も練りに練った上で、それを舞台で自由に解放している感じがします。だからとても自由な感じ。激しい時もあるし、知的に感じる時もある。
どちらにも言える事は小さな音量の音を大事にしているように感じる事です・・。


・・・感想は・・このライブの録音ですぐにCD出してほしい(笑)。
31番が特に印象に残っていてどんどん引き込まれてしまう感じ、とてもよかった。
32番は、やっぱり解放されたような弾きぶりでとてもよかった。
・・・もう一回聴きたい!とにかくもう一回!。
こんなプログラムだから絶対にアンコールの演奏はないけれど、照明がついても止まない拍手に小菅さん何回出て来たろう・・すみません、僕も拍手し続けていました。
もう明るくなった会場にまた拍手に答えて出て来てくれて、とてもうれしくて立って拍手しちゃいました・・。

あと・・ピアニシモの演奏のところでピアノのアクションの音が聴こえて来たのは初めてでした。アクションの音に遅れてちゃんと極小さなピアノの音が聴こえてくるなんて・・。
今晩も眠れそうにないです(笑)。