広島へ

庄司さんのソロリサイタルツアーが先週位から日本を駆け巡っているのですが・・姫路に居る僕は、帰れる週末に行ける東京近郊の会場がなく・・探したら6月4日土曜日に広島、5日に島根だったので、広島へゆく事にしました。
プライベートで広島を訪れるのは初めてです。
折角の広島だし、オバマくんも訪れた訳だし、平和記念公園とか資料館とかも行ってこようと思いました。
・・・普段の僕なら避ける(笑)。そういうの怖くてキライ。戦争なんてまっぴら。

安く行く方法を探ったのですが・・ない。一人だと。なのでチケットショップで往復のバラ売りを購入。


まずは市電。広島電鉄という民営なんですね。だから上手くいったのかなぁ。

電車の本数も多くて利用客も多くてとてもいいですね。便利だし。
生まれた横浜にも市電はあったのですが、僕が小学生になる頃には廃止されてしまっていて、かすかに乗った記憶はあるのですけれどね。本牧とかへ行くのに乗ったっけ?。
そしてお昼はお好み焼き。八昌というお店。

お好み焼き 八昌

食べログ お好み焼き 八昌


原爆ドーム。レンガ造ではなくて鉄筋コンクリートだったんですね。

原爆死没者慰霊碑で黙祷。

そして資料館へ・・。たっぷり1時間以上かかるというのをどこかで読んだのですが・・僕には刺激が強すぎて耐えられません・・やっぱり。見たけれど・・たぶん他の人から見ると目をつぶって足早に去ってゆくように見えたかもしれないですね。
なので予想よりはるかに早く出てきてしまいました。・・しようがないから会場へ。会場内の喫茶店あたりで時間をつぶそうと思っていたのですが・・・。


「完売、当日券はありません」とのポスター。・・そういえばチケット買う時に席を選ばなかったなぁ。
・・ていうことは、自由席??。並ぶ??・・・ということで会場へ。

前から6〜7番目をゲット(笑)。サイン会はありませんの掲示


しばらくお水を飲みながら待つ・・たまたま椅子があったので座っていられました。
そして会場へ。
↓こんな席。1列めは関係者席でした。


会場はこんなかんじで、「オーケストラ練習場」ということだったのですが本当にその通りで、大会場のステージだけって感じの部屋でした。天井は高いし反響も考えてあるし・・。
でも、この距離感が半端ないですね。手に届くようなところで演奏してくれる!。先日の高木さん程ではないけれど、こういうのとてもうれしいしいいですね。


コンサートは、広島公演について言うと・・要するに作曲家の細川俊夫さんが日頃から行っている演奏会活動の一つになっているようでした。・・だからこの会場、距離感で、このお値段なのですね。満員で、会場で券を求めた方が多かったように見えます。みなさん地元の方が多いのでしょうか?。チケットぴあなんて使っている僕とかの方が少数派?。
プレトークを細川さん自ら行ってくれて、曲の背景とかそういったお話しをして下さいました。これもとてもよかった。
演目は
バッハ 幻想曲とフーガ ト短調(ヌーブルジェ編曲)
バルトーク 無伴奏バイオリンソナタSz.117
細川俊夫 バイオリン独奏のための「エクスタシス」
バッハ 無伴奏バイオリンパルティータ第2番二短調 BWV1004

最初のオルガン曲の編曲版は・・とてもよかった。すごい気合いが入っていてこわい位の熱演。
バルトークは何回か聴いた(Youtubeとかで)のと少し違う感じ、やっぱりこわい位。
・・演奏が終るたびに・・抜け殻のようになってとぼとぼと袖に下がってゆく庄司さんの背中が、なんか申し訳ない位力を込めた演奏だったように感じました。
距離が近すぎて、呼吸の音もバイオリンの胴がひろって届く位。バルトークいいなぁ。やっぱり。
休憩をはさんで、後半の前にも細川さんのプレトーク
細川俊夫の「エクスタシス」は現代音楽で・・昔々坂本龍一が「ピアノの鍵盤と鍵盤の間の音を鳴らしたかった」的な事を言っていたなぁと思いながら聴いてました。とても緊張感のある曲で・・やっぱりこわい。
最後のパルティータを前にして、庄司さん譜面台をよこにどけていました。そして一番聞き慣れた庄司さんのパルティータ。やっぱり少しお疲れな感じでしたけれど・・この音を生で聴けてとても幸せ。
鳴り止まない拍手に3回くらい出てきてくれたかなぁ。


その後はアフタートーク。(↓写真は椅子だけ(笑)。)

バルトークのバイオリンソナタは、楽譜を、ペーテル・バルトークの版で演奏したとの事。メニューインが消した微分音も全部演奏したそうです。だから何となく違ったのかなぁ。
細川さんとの出会いとか、ジョン・ケージの笙とバイオリンの曲の話しとかとても興味深くて面白かったです。

調子に乗って、質問してしまったり(笑)。
ハンガリーの不思議な民俗音楽について、どのように感じていらっしゃいますか?という趣旨の質問だったのですが、でもとても丁寧に庄司さん答えてくれて、とてもとてもよかった。
「小さい頃から親しんできたドイツの音楽がじゃまをする」という言葉がとても印象に残っています。
どこかで、文字にしてくていれば、それを改めて読みたいですね。