立花隆「死はこわくない」


先週帰省した際に購入して今朝読み終わりました。遅いのは姫路までの新幹線の車中と就寝前の寝床での数分〜十数分が読書タイムだったため・・1ページも読まずに電気つけっぱなしで寝てた日もあったなぁ。
インタビューと対談をまとめた本なので、読みやすい立花隆の本の中でも最も読みやすい部類ですね。不思議なのですがこの人の文章はそれこそ溶けるように入ってきます。(いつも対比的に出すのですが・・猪瀬直樹は読みにくい(笑)。)
比較的熱心な立花隆の読者だった時期があるので、当然「臨死体験」も読んでいます。当時から例えば「宇宙からの帰還」で宇宙船をおりたパイロット達の動向や、「精神と物質」で利根川進にぶつけた生死観の質問とか「死をどう捉えてどう説明し納得してゆくか」という生きてゆく上で避けて通れないお題にたいして、著者は常に考え求めているようで、その時々表出したものを読むにつれ、その度にこちらも考えさせられる次第でした。
もう8年前になるのかな?ほぼ1日意識のない事故にあって、そのとき意識がはっきりしてきてそういう事が考えられるようになってきてから「今回はたまたま起きたから生きているのだな、あのまま起きなければ死んでいたのかな」と冷静に思えた事、それなら死はそんなに怖くないのかな?と思えた事と、この本でその底に流れている生死観がとてもあっていて、腑に落ちる本でした。
今死ぬ事にまた立ち会わざるをえないかもしれない出来事があって、そんなときにこんな本が世に出るなんて、なんというかシンクロニシティだな?と思っています。(日本語にすると語感が消えてしまうので・・。)


(写真は、事故にあった成田北高の交差点)

死はこわくない

死はこわくない