今日の行き帰りで読んだ本

知ろうとすること。 (新潮文庫)

知ろうとすること。 (新潮文庫)

糸井重里と早野龍五の「知ろうとすること」です。対談だし、とても読みやすい文体なので往復のうちの半分位(1時間半?)で読み終えました。
2011年3月〜4月、僕はツィッターフェイスブックはあまりやっていない頃(アカウントはあった(笑))でしたので、早野教授のtweetは生で見ていませんでしたが、同じように少ない情報を集めていました。
たしか、大前研一のYoustream生放送で初めて(というかおかしいなぁ、と思い続けてようやくそれを口にする専門家が現れた?のかな??)、福島第一原発の何基かは燃料が溶け落ちて圧力容器の外に出ている可能性を指摘する専門家の分析、それも少ない証拠から手繰るように、とても言いにくそうに言っていたこと。それと、とにかく格納容器ごと冷却するために水を入れるしかないという分析で、そのおかげで、何のニュースが出れば収束に向かいどういった事態になればひどい事になるのかが解って、その後はその一点だけを追いかけていた事とか・・いろいろ思い出しながら読んでいました。
なるべく、センセーショナルなものには飛びつかないようにして、ここに居て大丈夫かを日々考えていました。
もう一つは、これは家族とも話して理解は得ていたと思うのですが、「僕らはここで暮らして、ここで人生を終わるんだから、国が「ここは住んではならない程ひどくなっているから住んではならない」と言わない限りここに居ようよ。この地域で暮らして、稼いで、食べてゆくのだから・・。」と思っていました。
またそういった情報があったから、そう思える位関東地方は幸いにもそんなにひどい事にならなかった、と判断できました。
だから、早野教授のような、またそういった多くの人のおかげで、色々冷静に解って暮らす事が出来たんだな、と思っています。
糸井重里の「本を買うとき2冊目を取るというような行動こそが、知らず知らずに風評被害みたいなことにつながっているのかもしれない」という発言や、「よりスキャンダラスでないほう、より脅かしていないほう、より正義を語らないほう、より失礼でないほう、よりユーモアのあるほう、を選ぶ」という発言は、とても腑に落ちることで・・そうありたい、と思っています。