アファナシエフのコンサート

平日の週初めの火曜日、午後お休みを頂いてヴァレリー・アファナシエフのコンサートを聴きにサントリーホールまで行って来ました。
午後休といっても、3時まではお仕事していました。4時過ぎの上野東京ラインで新橋に出れば6時過ぎに溜池山王に着くので(意外と近い)、それで・・。
アファナシエフのコンサートは、2011年11月、朝日ホールでの「葬送」の公演以来、3回目です。シューベルトだけのプログラムが聴きたかったのでサントリーホールにしました。
アファナシエフのD960の最後のソナタはCDを持っているのですが、1回聴いただけで、しかも途中で聴くのを投げ出して以来聴いていません。テンポも遅く、重く鍵盤を押さえつけるようなキツイ響きで、それまでの愛聴盤だったラーンキの明るい演奏とは対比的でした。


・・どうなんだろうなぁ、怖いもの見たさというか、コンサートではもしかしたら全然違うように聴こえるかもしれないなぁと思いながら会場へ入りました。
客席の入りは7割位で、多分演奏者の集客力だったら朝日ホールや紀尾井ホールの方がちょうどいいと思うのですが、サントリーホールは音がいいので・・選んだのかなぁ。


すこしおぼつかない足取りで現れたアファナシエフ、相変わらずの無愛想ぶりで客席にすこし頭を下げて背もたれのついたピアノ椅子にさっさと座りしばし間をとってから演奏へ。
最初の曲は3つのピアノ曲即興曲集)D946。
相変わらずの鍵盤を押さえ込むような和音、ひらりひらりと団扇のように舞う大きな手、左足もペダルを多用する(っていると思うのですが・・違うのかなぁ)他のピアニストとはちょっと違う座り方・・相変わらず変わらないなあ。
でも、音が軽やかで明るい、とても響きが良くて心地よい・・。あっという間に前半おしまいでした。


後半はピアノソナタ21番D960。そう、問題の(笑)曲です。
・・やっぱりCDとは響きが違った明るい軽やかな感じ。2階席の奥の方だったのでそのせいもあるかもしれないのですが、圧迫感のあるピアノの音ではなくて抜けてゆく感じの音でした。全然印象が違う・・とても心地よく聴くことができました。
ちょっとミスタッチ多かったけれど、・・もともとそれが多い演奏者で多分本人もそんなに気にしていないと思われるし、それを求めて聴きに来ているわけではないので、あまり気になりませんでした。それを気にする人は聴きに来ないだろうなぁと思います。


久しぶりのホールでのコンサートはとても楽しい演奏会でした。